チタンマフラー修理
garage nakamuraです。
チタンマフラーの修理を依頼して頂きました。
製作では無くて、クラック等の修理(再溶接)が主な作業になると想います。
中古で購入されたマフラーで、その段階でクラック等の割れが有った様です。
車はDR30のスカイラインです。
FJ20エンジンには根強いファンの方がいらっしゃいますね!
今回のオーナーさんもそんなファンのお一人です。(^^)
主にドラッグレースでの使用ですかね?
新品で購入すると言っても 製品ラインナップとして在庫で持ち合わせているお店は殆ど無いでしょうし、
現車合わせ で製作となっても、材料代がステンレスパイプ等と比べてもとても高価ですから中々新品でと言う訳には行かないかも知れませんね?
クラック修理なんですけども 大丈夫ですか?
と聞くと、ちょっと ドキっ!とします...
大抵のチタンマフラーはパイプの肉厚が1mmなんですが、
余り高温で使い込んだチタンですと、材料がヘタってしまって、上手く溶接出来ない物も有るんですね!
現物を確認すると?
そんなに熱的に厳しい条件で使われていたマフラーでは無い様で、
まだ溶接修理は効く状態の様で一安心しました。笑)
パイプ径は90mmでフランジもチタン製の物を使って有りますから、結構な値段のマフラーだったと想います?
溶接は殆どの部分に溶接棒を入れながらの溶接になっていますから、手間も大変だったんじゃないですかね!
私も現在まで数本のチタンマフラーを新規製作していますが、輪切りパイプを溶接で曲がりを作って行くのですが、
その際には、隙間が無いようにベルトサンダーで面出しをして、溶接棒を使わずに 通常言われている ナメ付け溶接 で付けて居ます。
バックシールドもなるべくやるようにはしていますが、やらないと直ぐにクラックが入るとか、割れてしまうと言う事は無いですよ!
先程も書いた通り、マフラーに使うチタンパイプは厚みが1mmが殆どですから、
いくら強い材質だと言っても、1mmは1mmなんですね!
熱を持った状態で、エンジン振動やタイヤを通してボディー全体から加えられる振動やネジレ、
特にエンジンの振動はフランジでがっちり止めてしまうと?
逃げ場が無いですよね?
どの道 振動を総て無くすと言う事は、車を動かさない と言う事と同じ意味になってしまうので無理ですね?
じゃあ どうするか?
私の場合は、フランジでは無くて、差込み部分をマフラーの曲がりを見ながら(車種に拠って)必ず設ける様に製作して居ます。
どうしてもフランジ部分も必要になって来る場合も有りますが、そう言う場合でもどこかに差込部分を設けて 逃げ の部分を作る様にしています。
車の仕様や(固い足周り等)や走り方等に拠っても違って来るでしょうが、
自分で作ったマフラーは 今まで振動割れの修理は無いです!(^^)v
一度使用してクラックが入って、そこから排気漏れが有るパイプは再溶接も溶接面を綺麗にしないといけないので面倒なんです...(ーー;)
今回のマフラーもフランジ止めで製作されて居たのですが、フロントパイプは今度付ける車用と言いますか、
タービン用に変更しなければならないので、ついでに差込部分を設ける様にオーナーさんと相談しました。
フランジ&フランジでピッタリ、ガッチリ 固定されて付いて居た方が確かにちゃんと付いて居ると言う感じでカッコ良いかも知れませんが、
可動部分はマフラーに限っては必要なんじゃないでしょうかね?
それから、チタンマフラーに変更する最大のメリットと言うと?
まず1番に上がるのが、その軽さだと想うのですが、
マフラーですから排気を綺麗に抜くのも目的の一つですよね?
チタンはその表面が空気に触れると?
酸化チタンと言う半導体に変わると言われて居ます。
この半導体と言われる物の特性として空気の流れる抵抗が小さく成るんだそうです!
だから、F1をはじめ、レース等のマフラーとして採用されて居ると言う事です。
同じ太さのチタンマフラーに交換したら、何となくエンジンが調子良く成ったと感じている貴方!
良いセンサーをお持ちになって居ると言う事かも知れませんよ!!
信じる 信じないは 貴方次第 です。(^^)
それでは、この辺で...
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