RB28のヘッド再起不能です...
garage nakamuraです。
オーバーホール中のRB28のヘッドが再使用不可な状態で再起不能です...
細かい計測はしていなかったのですが、ヘッドも分解が終わり、オーナーさんにもある程度説明も終わった所で、
私としては、ブロック部分の特にクランクが気掛かりでそちらばかり手を掛けて居ました。
ある程度クランク再使用のめどが立ったので、ヘッドのポート追加工等の用意の為に洗浄液にヘッドを浸す用意をしなくちゃな!
と、バラしたヘッドを何気に眺めていました。
実は、バラしながら気になっていた事が有ったんです。
それは、カムキャップやバルブリフターと外しながら、当たりが悪いんですね~...(ーー;)
車に載せて実走行で約5000キロ乗った訳ですが、
組まれているヘッドが中古でも(クランクやピストンは新品で火が入る前のエンジンでした)カムシャフトは新品が組まれて居た筈で、それにしてはバルブリフターの側面の小傷が多いな?と感じていました。
カムシャフトのヒール部分(バルブを押し下げる山の部分です)の面取りと言いますか、角の部分は当然のように手を加えて有りませんでしたから、
リフターのカムの当たり面はそれなりに悪い当たりで、あ~あ、これも磨き決定だな?と覚悟はしていたのですが、
それにしても うち で使っているオイルの割には当たりが悪すぎるな?と...(当然、慣らしの段階から同じオイルを使っています)
どうも気になりつつ、リフター穴を見ていたら?
あれ~!!何だこれは!?
カムをノーマルよりもリフトの有る物に交換する場合、場合によってはカムの逃げ加工をするのですが、
その逃げ加工がちょっと削りすぎて有ります。
画像を見て頂くと判ると思うのですが、リフターの入る穴の中ほどに長穴が見えますよね?
ここはオイルギャラリーになっていて、エンジンが回りだすとオイルポンプから送られたオイルが一杯に回るような仕組みになっています。
インテークもエキゾーストもここのオイルギャラリーに油圧が掛かって、リフターの側面に又、右側に見えるカムジャーナルのオイル穴にオイルが噴出して潤滑する仕組みになっている訳です。
ところがカムの逃げ加工の為に削った部分が僅かに削りすぎて居る為にそこからオイルがリーク(漏れ出し)して、
リフターの側面及びカムジャーナルやバルブリフターの上面の潤滑不足になっていたと思います。
大幅に漏れ出すほどの隙間が有った訳では無く、ギリギリ焼きつかない程度に漏れていたのと、
オイルポンプがノーマルよりも容量の大きな物だったので何とか持ち応え気味で頑張って居たと言うのが適当かな?と...
まったく違いますよね?
わざとオイルがリークするように削った訳では無いでしょうが、ちょっと考えれば理解出来る部分だと思うのですが...
このヘッドはバルブガイドもブロンズ系の物に交換して有りますし、それなりにお金の掛かっているヘッドだと思うのですが、
これでは普通のやり方では修理と言うわけには行きませんから(絶対出来ない訳では無いですが)再使用は無理と諦めですね。
ちょっと残念な結果になってしまいましたが、オーナーさん自前のスペアヘッドが1個あるのでそちらで作り替えになります。
金額が掛かってしまいますから、ガイドはノーマルのまま加工になっちゃいますかね?
ポート加工などが進みましたら又アップしたいと思います。
それでは、この辺で...
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