RB28エンジントラブル修理その2です。
garage nakamuraです。
前回の続きでRB28エンジントラブル修理のその2です。
ヘッドガスケットからの水漏れの原因は特定出来て、それに合わせた対策も簡単に出来るとほっと一安心だったのですが、
オーナーさんとの話し合いで折角エンジンを降ろしたんだから、点検も兼ねて腰下も分解確認と細かい修正もしましょうと決まっていました。
ピストンが入ったままの状態でクランクを回してシリンダーの状態を診ると?
う~ん...ちょっと当たりがきつそうな感じです。
ある程度は今までの経緯で想像は出来ていました。
エンジン始動後、距離が進むにつれてエンジンの回り方が軽くなっていったんですね?
私の場合は、慣らしを進めて行っても少しは滑らかに成っては行きますが、こんなに変わるのかい?
という感じで変化が有りました。
組まれた状態や、加工の寸法的な事もまだその時点では判りませんでしたが、(慣らしの段階での話です)
ちょっとキツ目に組まれたエンジンなのかも?とオーナーさんには話をしていました。
それで、慣らしも3000キロと多目に走って貰ったんですが...
オイルパンをはぐって、ピストンを抜いてみると!
子メタルの張りがちょっと弱いです。
恐る恐るメタルを診ると?1番ー6番、2番ー5番と進めて行った時に問題の5番メタルです。
いや~危なかったです!
もうちょっとやっていたら?<まず逝っちゃったでしょう?<寸止めかい?(^_-)
なんでこうなったの?とピストンも首をひねって居ますね?(^.^)
クランクが曲がっているのかな?と確認して見たのですが、曲がりに関してはまったく問題無いようです。
先端のプーリーの付く部分も曲がりは出ていないようです<ほっと一安心ですね!
でも、バランス取りのドリル跡が多いですね?まあ、それはそれで、しょうがないとも感じ取れます。
問題は5番のピンジャーナルです...(ーー;)
まだマイクロは当てて居ないのですが、この傷が消えるまでラッピングとなると、ちょっと厳しいですね。
こういう時に高額な部品を使っていると悩むんですよ。
ノーマルクランクを使っている場合、私なら間違い無く交換のパターンです...
エンジンに対しての考え方、取り組み方は人それぞれだとは思いますが、
私は腰下、特にクランク周りに関してはエンジンの性能の可也の割合を占めている部分だと考えています。
パワーはヘッド8割腰下2割とか言われて居ますが、それは限りなく完璧に近い腰下を作れる人が口にする言葉と感じています。
まだ細かい計測作業は終えていませんが、今回のメタルトラブルに関しても、
考え様によっては、ピストンクリアランスからの影響も考慮しなくては成らないかも知れません。
よ~く観察すれば色々と見えて来る部分て沢山有るんですよ!
エンジンの加工技術、組み方、それに乗り手の技量、乗り方、もしかしたら性格まで?笑)
もっと簡単な加工組み換えで元に戻せるつもりで開けたエンジンですが、
ボーリング以外は一から作る様な雰囲気に成ってしまっています...
オーナーさんの想いを載せるエンジンですから頑張って行きます!!
それでは、この辺で...
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