RB26ヘッドガスケット抜けです 続編。
garage nakamuraです。
前回のRB26ヘッドガスケット抜けです...の続編です。
24万キロ近く走行している割にはシリンダーの痛み具合は可也抑えられて居る様な状態です。
ピストンのトップランド部分からトップリングの下の部分にかけて爪でなぞってみると磨耗具合が良く確認出来るのですが、
はっきりとした段差(磨耗)は感じられません。
画像では綺麗に見えないので載せて居ませんが、純正のホーニングの溝が綺麗に残って居ます。
このホーニングの深さや数(深めに掘った線と言う事です)が最近になって、
やっぱり長持ちさせるには良いのかな~?と感じています。
パワーはヘッド8割 腰下2割 と言った話が有りますし、
ブロックはヘッドで発生したパワーを受け止められれば それで良し! みたいな考えの人もいらっしゃるでしょうが、
私はブロックが腰下がパワーを生み出す上での大きなウェイトを占めていると想って居ます。
エンジンを作り変える時に、ピストンをオーバーサイズにする場合
シリンダーのボーリング加工で拡げて仕上げにホーニングをしますが、
最近は純正と比べて見ると、可也ピカピカ状態に仕上げるのが常識と言いますか、
ピカピカになって居るのが良い様な説明が多いですよね?
何故なら?レースで使って居る様なシリンダーの状態がピカピカですから...
勿論、精度も純正のレベルの仕上げでは無くて、もっと寸法公差の厳しい仕上げですが...
確かにピストンリングとシリンダーの隙間(ホーニングの目の事です)は少ない方が、
ヘッドから燃え広がって膨張している燃焼ガスが逃げずにピストンを押し下げる力、クランクを回転させる力、
しいては吸入する負圧の発生を大きなものにしますからパワー的には有利に働きますね?
ブローバイガスのクランクケースへの 逃げ も少なくなりますから一見すると 良い事ばかり の様な感じにも受け取れます。
でも、いざ耐久性と言う点で考えた場合には、ちょっと違ってくるのではないかと?...
耐久性とパワーと良い所取りの為のバランスも必要なのではないかと考えて居ます。
頻繁にエンジンを作り換えられる余裕が有る人は別ですが!(^^)
おっと、横道でしたね!笑)
ノーマルのガスケットは限度を超えていました。
2番と5番のシーリング リングが変形して居ました。
水穴部分のガスケットの痛みも可也な状態で、ヘッドボルト穴の銅製のリング部分からのオイルが長穴の水の部分に流れ込んで居たのが、
冷却水にオイルが混ざってしまう原因だったと推測出来ますね?
あくまで私の推測でしかないのですが、
シーリングリングが変形して、ひどく成り出した時に前回の ヘッドボルトの増し締め をしたのかな?と感じています。
シーリングを よ~く見て頂くと?
燃焼室にはみ出した部分が少し盛り上がって 段つき状態 になって居るのが判りますかね?
緩んでシーリングが変形して燃焼室に入り込んだ状態で、
ヘッドボルトを増し締めした際に、リングが潰れて段つきに成ったのかな?と...
だとしたら、もうちょっと早目に増し締めしていたなら?
もっと長持ちしていたのかも?
?ばかりになっちゃいますが ^^;
ピストンはまったく手を付けていない状態でこういうマーク?が付いていました。
ガスの流れや燃え方もある程度想像出来る画像ではないでしょうかね!(^^)v
シーリングリングが変形して、尚且つ動いていた為にシリンダー上面が削れていました...
オーナーさんにも確認して貰って、
ここまで痛んでいるから本来はシリンダーの上面を研磨するべきなのですが、
それだとブロックも車体から降ろして、ブロック単体にばらしてから加工する事に成りますから、
費用も掛かってしまいます。
これからもブーストは1キロで変えずに行くそうですし、
今回はこれで様子を見ますと言う事で、進める事に成りました。
お客さんの都合ですからしょうがないですが、
サーキット走行等の予定の有るエンジンだとちょっと考え物ですね...
30万キロ走ったらエンジンオーバーホールと決めていらっしゃる様です。(^^)
それでは、この辺で...
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