RB26のクランクシャフトねじ切り加工
garage nakamuraです。
前回の RB26のクランクシャフトのオイル穴プラグ部分の ねじ切り 加工の後編です。
クランクのピンジャーナル側に有るアルミ製のメクラ栓をドリルで抜いた後に
タップ加工でねじ切りをして1/8のテーパーネジを入れる訳ですが、
RB26の場合はノーマルの穴径が6mmですからそのままではタップが入って行きませんね。
そこで1/8のタップが入る様に6mmの穴を基準にちょっと広げなければなりません。
インチ径の計算だと8.7mm位のドリル径になるのですが、8.5mmのドリルでもOKです。(^^)v
ここは下穴に沿って中心にそれから深さも使用するメクラネジに合わせて 6箇所 同じにしなければいけないので気を使います。
画像を見て頂くと確認できると想うのですが、
奥側に 段つき が見えますね?
あそこでメクラネジが止まって、尚且つクランク部分と面位置になるように深さを決めます。
下穴が決まれば、タップ加工に入ります。
切り目の粗いタップで慎重に慎重に斜めにならない様に(下穴に対して)ネジ切りして行きます。
切削油を付けながら少しずつ&少しずつ 切っては戻し 切っては戻しで進めて行きます。
毎回ですが、終わると ホッと一安心です。笑)
昔からやっている加工なのですが、
クランクシャフトは人間で例えるなら?背骨の加工ですから気を抜けない部分です。(どの部分もですが!)
今回はやりませんが、A型エンジンのクランクシャフトではメインジャーナル クランクアーム クランクピンにかけて
オイル穴の拡大加工もしますよね?
よその方はあまり良くは判らないのですが、私は昔からず~っとやってます。
で、ジャーナル等はとても硬い焼入れになっていますから普通のドリルでは穴が広がらないんですね...(@_@;)
何だこれは!?と言う事で調べると(昔ですからネットなんて無い時代です 笑)
と、超硬ドリルが有ると言うので購入するのですが、これが また高い!
でも無いでは開かないのでピーピー言いながら買う訳ですね...
A型のクランクならばボール盤のベッドに乗せればそれなりに削れて行くのですが、
L型のクランクなんかだとボール盤のベッドに乗せても穴の位置が合いませんから、
しょうがなくてハンドドリルで開けるのですが、変な食い込み方をした時など
ドリルが折れる時が有りましたね...
超硬ドリルは物が硬い分、振動や衝撃に弱いので、あっけなくポッキリ...
1本¥6000とか¥7000のドリルが折れただけでも泣きそうなのに、
ジャーナルの中で折れた時なんかは、折れた部分が上手く取り出せないと
クランクまで使えなくなってしまいますから、もう必死でした!笑)
今は回数も経験していますし、フライス盤等、道具もそれなりに揃っているのでそんな間違いは無しにやれる様になりましたが、
それでも加工の度に あの頃 の ドキドキ感 は蘇って来ますし、
自分自身 いつまでも忘れない様に心掛けて居ます。
クランク周りの加工って、やろうと想えばまだまだ沢山有りますし、
細かくて気が滅入ってしまう様な作業なのですが、
それが私の仕事なのかな?と想うようにしています。
それでは、この辺で...
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