H断面コンロッド | garage-nakamuraのいやはや速い!

RB26 H断面コンロッドのノックピン交換。

garage nakamuraです。

RB26(RB28なのですが)のH断面コンロッドノックピンの交換を済ませました。

 

 

以前のブログで書いたのですが、組んで有った状態が悪くてコンロッドキャップとの合わせ面に ズレ が出てしまっていました...

3ミリ位のピンキャップ側に圧入されていて、ロッド側の穴と合わせてボルトを締めて行けばセンターが出る様に作られて居るタイプのコンロッドです。

 

このセンター合わせの作り方は何種類か有りまして、

通常のRB26ノーマルコンロッドの場合は、ボルトの軸部分がボルト穴とタイトと言いますか、

ピッタリか ややキツメ に作られていて、そのままキャップを合わせた状態でセンターが出る様に作られていますね。

 

他にボルト穴の部分に一回り大きなリング状の輪の通常ノックリングと言われる物が圧入されていて、そこでロッドとキャップのセンターを出しているコンロッドも有ります。

 

日産のレースオプション(LZエンジン等)の時のコンロッドは今回のノックピンの代わりに、

スチールの板を丸めた一見ミッションのスプリングピンの様な物を使ったコンロッドも有りました。

 

コンロッドの位置決めですから、わざわざノックピン等を打ち込まずにボルトの軸で位置決めした方が簡単で確実だと想いますよね?

純正のRB26がそうしているんですから!

 

何故そう言う作りにしないのでしょうか?

そこには、ちゃんとした理由が有るんですね...

 

今のエンジン、特にターボエンジンの場合はパワーが半端じゃない程出ますよね?

ノーマル程度では問題無くても、高回転、高いトルク、それに加えて回転物だからなるべく軽量なコンロッドが望まれる現状です。

 

で、ロッド本体とキャップ部分を繋げるボルトも つよくて強度の高い物が使われるのですが、

以前、クランクの件でも書きましたが、あまり剛性を強くしてしまうと、破断してしまうんです。

 

簡単に言うと折れると言いますか、ちぎれてしまいます。

 

では、ちぎれない様にする為には?

ある程度の伸び変形しても元の状態に戻れるだけの強度が必要に成ります。

 

その時に、ボルトの軸でセンターを出している状態のコンロッドだと?

ボルトが伸びたり、伸びた上体でゆがんだりした時に、メタルが入っている穴自体が ズレ や 変形 する事になってしまいますね?

ですからボルトがその様な状態になった場合でもボルト穴に接触しない様に穴径に対してちょっと細く作られている訳です。

 

そんな事無いだろ!ノーマルのRB26がボルトでセンター出ししてるんだから!

と言う人も居るでしょうね?

それは、ノーマル基準のパワーであったりトルクだからなのですね!

 

 

でなければ、わざわざそんな作りにはしない訳です。

フルチューンのパワーやレスポンスゆえの作り込みと言う部分ですね!

 

それだけの厳しい条件に耐える為のボルトですから、相当のノウハウや設備が無いと作れないので、ARPと言うメーカーが有るんだと想います。

そのうち、○国製のコピー商品でも出てきたら(もしかしたら既に有るかも?)ドッカン、ドッカン壊れ出すんじゃないかと心配で心配で...^^;

 

今回のコンロッドのピンが届いたので、慎重に慎重に交換作業をしました。

今までの状態で、ロッド側の穴が場所によっては少し傷が入っていたりで、ピンを新しくしても製作時の様に合わせ面がまったく真円とは行かない物も有りましたが、

使用するには問題の無いレベルにまで修正出来ました。(^^)v

 

組んでは外し、締め付けては計測して又組みなおして と何回も何回も...

何で、こんな事になってしまったの?と自問自答して居ると?何となく頭に来ますね!(-_-;)

 

ほんのちょっとした 気使い が有れば、こんな事しないで済むんですけどね...(-_-;)

 

後で又詳しく書いてみたいと想って居ますが、

エンジンを組んで居る時がサイコー!と言われてる方がいらっしゃいますが、

私からしたらちょっと不思議です...

 

組みあがった時は、やったー!と言う達成感が沸いて来ますが、

組んでる時や、組む前の準備を整えてる時って、大変じゃないんですかね?

私は疲れて疲れて...^^;

 

それでは、この辺で...

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