マーレーピストン
garage nakamuraです。
中々季節相応の暑さになりませんね!等と言っていたら、今度はえらい暑くなり出しましたね。
体のだるさに拍車が掛かってます...^_^;
先日に続き、今日もピストンネタです。興味の無い方、ごめんなさい!
このピストンは、昔フォーミュラカーでF2というカテゴリーが有りまして、今で言うところのF300ですね。
ベースはBMWのブロックを使った2リッターのレーシングエンジンで使用されていた物です。
マーレーと言うメーカーの製品です。ご存知の方も多いと思いますが...
今は多くのメーカーが色々な製品を出していますが、当時初めてこのピストンを見た時は凄く感動しました!
ピンハイトが短い、リングが2本(コンプレッションは1本でL型リング)ピストンピンを止めるクリップがバネじゃなくてねじ式のカラーetc...
何処を見ても当時私なんかが使っていた純正がらみ?のピストンとは一線を画していました。(当然ですが 笑)
これは、実際にレースで使用して役目を終えたピストンですが、1万rpm位で使ってた物なんですよね?
先日のA型で使用のピストンとは、サイドの当たりも雲泥の差が有ります。
このピストンが出来る前の3本リングのピストンをL型に使ったことが有ったんですが、その時もスカートの当たりは余り良く有りませんでした...
どうしてこんなに綺麗に当たるのかな?とそれはもう”妄想族”でしたね!(^_^.)
これをL型に入れて回してみて~!と思いましたが、バルブリセス等の関係で圧縮が取りずらいかな?と...
こちらが裏側の画像です。
何か気が付きませんか?(興味の無い方、ごめんなさいね^_^;)
そうです!切削加工が殆どないんですね?
型の段階から形が出来上がっているんですね。
ある程度の肉を付けて鍛造しておいて、後から余分な部分を削って、形にしていくのとは、根本的に考えが違うんですね!
私はピストンに詳しいなんて、とても言えないレベルなのですが、実際にシリンダーに組み込んでエンジンを回した時は、大きな負荷や熱が掛かってくるものですよね?
それによって、ピストンはミクロ単位(1000分の1ミリですね。)で形状が変化する訳です。
その変化の具合を左右する大きな一因が各部の肉厚、肉の付き具合だと思うんです。
その場合、切削加工によって、極端な厚の変化等は出来れば無い方が良いのではないかな?と思います。
そう言う点から見るとこの様な、のぺ~っとした熱だまりの少なそうなピストンって素敵だな~!と感じてしまいます。(^^)v
昔、ガスコンロの上に鉄板を置いてピストンに温度計を差し込んだままで、
一度200度位まで上げてから、温度が下がって行く途中で、各部のサイズをマイクロで必死に測ったことが有りました。
変化率はどれも余り変わらなかった様な気もしますが、裸の状態とシリンダーに組まれた状態では違って当然なんですね?
(辺りの強い所、弱い所が出て来るということと、燃焼圧力によってピストンの変形も起こって来ると言う事です。)
そんな事、当然だろ!何も判っちゃいないな~!と言う声も聞こえて来そうですが、
やったからこそ判る、理解出来ることってとても大切ですよね?
人の話だけで良いエンジンが組めるようになれば苦労はいらないでしょう!笑
何も車に限ったことでは無いですが、こんな気持ちで生きて行こうと想う今日この頃です。
それでは。この辺で...